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Dog photography and Essay

Dog photography and Essay

南京大虐殺は真実なのか?



「南京!思う所あり1」 「南京!思う所あり2」
「これは真実なのだろうか1」

「中国上海写真ライフ」では、
日中戦争--南京!南京!の映画の写真を公開しています。

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映画「南京!南京!」のDVDを久方ぶりに見た。
映画を中国人と先に見て、半年ほどしてより
DVDが発売されたので購入して何度も見た。

初めスクリーンに日本皇軍将校の後姿のアップから
カメラを将校の背中から頭へパンアップさせてより
揚子江岸に虐殺された無数の中国国民党革命軍兵士。

スクリーンへ映し出された兵士の数が1000遺体ほどに
感じたが改めて「300000」の数の多さを感じる。

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「南京南京」の監督である陸川監督は1989年から4年間
南京の大学で学んだ。また4年間に3回南京大虐殺紀念館を
参観したという。その間にも南京事件の中国映画を見て
何かが違うと感じ、自分で資金調達、映画「南京南京」を
製作したが、日本俳優も全て陸川監督が選んだ。

陸川と書くと日本人のようであるが「ルー・チュアン」と
新疆ウイグル地区出身の中国人で6歳の時北京に移住した。

陸川監督の写真は下の画像である。
陸川監督は4年以上の歳月を費やし「南京南京」を作った。
脚本は総て一人で書き上げ映画作成資金も一人で調達した。
興行収入は中国で26億円とハリー・ポッターの上を行った。

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私が「南京南京」を見たのは上海の映画館であった。
もちろん私一人で中国人の中に入って行く勇気もなく
友人の中国人と一緒に映画を見たが字幕スーパーも
中国語の中かなり緊張し、映画を見終わり外へ出るのも
日本人と分かるのが怖く終始下を向いて歩いた。

日々中国のテレビで流れる抗日戦争ドラマに出てくる
日本人役は中国人役者がなっており日本語が怪しい。

だが「南京南京」では主要メンバーの他に50人ほどの
日本人エキストラが出演しており誰にでも分かる
普段の言葉使いで収録されており安心して見れた。
中国人も日本人も総て35歳以下のスタッフで製作された。

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映画を製作する前に陸川監督は何度も南京事件の書物を
読んだり南京攻略に参加した元兵士の書いた日記に目を通し
製作に望んだが、あくまで事実に基づいたフィクションである。

だが完成し中国人の目に映るシーンの多くのフィクション性が
隠されておりモノトーン映画の持つリアルさが、あたかも
真実であるかのような映画に中国人から怒りの声が上がった。

南京陥落前に中国国民党革命軍は撤退し、占領されたのは
無抵抗の都市であり、無力の市民に対して、旧日本軍が犯した
最も恐ろしい残虐行為が次から次へとスクリーンに映し出された。
旧日本軍人により大量の虐殺や暴行殺害、放火が行われた。
観客席で見ている私までが怒りを覚えるほど残虐であった。

上の写真は中国革命軍で抵抗する「陸兵士」だが機銃掃射の
一斉射撃で虐殺され映画の前編シーンで亡くなってしまう。

下の写真は日本人主役の「角川」であるが憲兵の役柄で
最後は戦争の暴力について行けなく自殺してしまう。
日本では未公開?あらすじは次のページで紹介したい。

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「これは真実なのだろうか2」

「中国上海写真ライフ」では、
日中戦争--南京!南京!の映画の写真を公開しています。

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スペインサンセバスチャン国際映画祭で最高賞の
ゴールデン・シェル賞受賞したが中国作品は初。
陸川監督映画「南京!南京!」は第53回ロンドンの
映画祭でも注目を集め中国のテレビ取材班も訪れた。

旧日本皇軍が中国を侵略した事は紛れもない事実である。
虐殺もあったに違いないが30万人となると眉唾物である。

だが、親しい中国人に話した所で信じる筈もなかった。
私は中国へ行ってより2回大きなホールで中国人を集め
マイクを持ち15分ほどの話の中で、南京事件のことを
話したことがあったが、600人以上居ると私を密告する者も
現れ、かなり厳しいお叱りを工場側から受けた事があった。

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(上の写真は角川の上官の伊田少尉役の木幡龍)

話の内容は「南京大虐殺は事実だと思うが30万という数は
中国政府が水増ししたものだと私は思っている。しかし、数が
少ないからと言って虐殺したことには代わりがなく、ここに
私からも皆さんに対し謝罪したいと思います」と約7分ほど。

バカにつける薬はないと言うが、工場側から日本本社に苦情が
そして日本から「中国人の気持ちを逆撫でするような発言は
慎むようにしなさい。ましてや集会の中での発言は言語道断。
あなたの代わりは幾らでも居るんだから肝に銘じるように」

映画「南京南京」のあらすじと言うか感じた所を思うままに
書き綴ってみたいが、南京南京を見ていない人にとっては
ストーリーが見えてこないのかも知れない。

物語は南京が陥落し多くの中国兵が虐殺されたあとのシーン。
日本人主人公「角川」が慰安所へ行き、初めて女性と交わる。
その日本人慰安婦は百合子と言った。角川は新年の慰問袋を
持って再び百合子を訪れるが、病を患っていた。

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(上の写真は中国人慰安婦で真ん中が足にブレスレットを)

角川の持ってきた慰問袋に手を入れ無邪気に喜ぶ百合子。
角川は彼女と再び契りを結ぶ。角川は三度慰安所を訪れるが
百合子の病状は重かった。角川は触れることをためらう。

若い兵隊が角川に「終わりましたか」と尋ね、百合子が
横たわるベットの脇に腰掛け百合子を犯すベットのきしむ
音を頭を垂れて我慢する角川の姿が映し出されていた。

日本人慰安婦の数が足らなくなり中国人の中から募った。
100人の中国人慰安婦が集まった。角川はベットに横たわる
中国人慰安婦に手を触れず共に時間をすごした。
そしてカメラは彼女の右足首のブレスレットを撮った。

ある日、憲兵の角川は中国人慰安婦が力尽きて裸体のまま
リヤカーで運ばれようとする場面に出会う。その時左足に
ブレスレットをつけた慰安婦の死に臨み愕然とする角川。

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(上の写真のリヤカーに乗せられた左側の女性の足首に飾りが)

久しぶりに日本人慰安所を訪れた角川は、百合子が死んだ事を
告げられ「百合子は私の妻でした」と純真な心中を話すシーン。

捕虜への凄惨な虐殺が続く中で神経をすり減らしていった。
その最中で角川は百合子に愛情を抱き、戦争による疲弊を
癒して行ったが百合子はあくまで慰安婦でしかなかった。

百合子にとって角川大勢の中の一人だが、角川にとっては
精神的な拠り所であり百合子を妻と思うほどになっていた。
百合子と逢うが満たされぬ思いのまま、再び暴行、虐殺が
蔓延する街の所属部隊に戻って行く心の葛藤とのジレンマ。
実際には、日本人従軍慰安婦は居なかったようである。

最後には銃殺するために縄で縛った中国人子供と大人二人を、
逃がし、「死ぬ事より生きる事の方がずっと大変だろうな」と、
言い腰の拳銃で自殺した。そのシーンが妙に心に残った。

35歳以下の人達で作成した映画で残酷なシーンは少なかった。
だが、虐殺の人数より、虐殺した事の事実は歴史からは消えない。

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今回、非常に感動したのは、日本軍人から見た南京大虐殺を
テーマに作品が作られて行ったが、それでも悲惨な場面が多い。

主人公の日本軍人が日本人慰安婦の百合子と始めての情事で
その女性を妻のように愛し通い続けたが、慰安婦の百合子は
過労で病死してしまった。目の前には中国人慰安婦が過労死し
全裸のまま、脇と足を抱えられリヤカーに放り込まれる。

中国人慰安婦の足につけたブレスレットと百合子の死とを
オーバーラップさせ、何とも切ないシーンである。

日本人の主人公である角川は中国での映画のキャンペーンに
訪れた時、観客席の中国人は角川に罵声を浴びせた掛けた。

やがてそれを打ち消すかのように若い中国人から「日本人の
俳優にそんな事を言うものではない」「彼らこそ尊敬に値する」
「彼らは勇敢だ!」という声が次々と、会場全体が熱い拍手に
包まれ、角川役の中泉英雄は舞台裏で感動し泣いたという。

現在、中泉英雄と木幡龍は日本で嫌がらせを受け、陸川監督の
計らいで中国北京で暮らしているが彼らも被害者なのかも・・。

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